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外房捕鯨株式会社

千葉県和田浦の捕鯨会社からのプレスリリースです。

薄暗い朝

 半月を越える不(無)漁の後、ようやく1頭を捕獲・出荷したが、後が続かない。今朝は風雨強き薄暗い朝。比較的気温は高いが、内地では最高気温は30℃との予想。当地と内地の気候の差異に改めて驚愕する。長い不漁、「もし千葉で働いていれば」と思ったりもするが、内地の海況も9月は酷いものだったそうだ。想えば8月も悪く、北へ移動出来ない日々が続いていた。天候には泣かされる。また海況が良くても鯨が見えなかったり。

 鈴木大拙曰く。
「自然は区別をせぬ、えこひいきをせぬ。この点では公平である。或いは無頓着である。人情を容れぬ。」

 それにしても、ここ20年の釧路漁業の変動は凄まじい。かつては秋鮭が豊漁で、加工場は24時間稼働。国内市況が低迷。大半が中国で骨皮除去加工され、欧州に輸出された。秋刀魚も豊漁で大漁貧乏とならぬ様に漁獲調整がなされた。カタクチイワシを獲るか、秋刀魚を獲るか、油代等の操業コストを算出して翌日の漁予定を決める。そんな船もあった。10月にはスルメイカが揚がり、函館・八戸といった本来のイカの産地に出荷された。

 ところがここ数年、秋鮭の来遊が大幅に減少。鮭定置網にはブリが大量に入っている。秋刀魚の漁場が遠くなり、水揚げは大幅減。スルメイカも獲れない。もちろん乱獲によって資源量を大幅に減らした魚種は少なくない。しかし、この秋鮭・秋刀魚・スルメイカの不漁は海水温の上昇等の自然条件に拠ってもたらされたことは間違いのないところだろう。今秋は日高から道東沿岸に赤潮が発生、鮭やウニが斃死するという前代未聞の事象に遭遇し、道はその対策に追われている。

 漁業はその生産基盤を海洋に依存し、その変動に必死に適応して、日々の糧を得る産業。でもかくも変動が激しくては、企業体としては対応しきれない。切にそう想う。一方で市場では自然条件の影響がより小さい養殖魚の割合が増加している。尤も養殖魚の生産でさえ台風や高水温の影響を受けるのだが。

 とまあ、そういう訳で、不漁で暇だと無力感に苛まれ、ろくなことを考えない訳であります。そんな時にまた鈴木大拙の本を手に取る。もう一節紹介しましょう。

「自由はその字の如く(自)が主になっている。抑圧も牽制もない、(自=みず)から、または(自=おのず)から、出てくるので、他から手の出しようのないことの義である。天地自然の原理そのものが、他から何らの指図もなく、自(おのず)から出るままの働き、これを自由というのである。」

 まあ、そんなこと言ってもねえ、とも思う。でも、ちょっとほっとする面もありますね。今日は抹香臭い文章となってしまいました。それでは。

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