外房捕鯨株式会社

千葉県和田浦の捕鯨会社からのプレスリリースです。

朗読の効用

 一昨年の釧路滞在中に斉藤忍著「声に出して読みたい日本語」なる本を読んだ。その本の中で著者は、「暗誦文化はかつて隆盛を誇っていたが、今では絶滅の危機に瀕している。小学校の授業においても、暗誦や朗読の比重は低下している。」と述べている。
 確かにそうだと思う。黙読によって意味さえ理解できればよしとする大人の浅薄な考えが学校教育を改悪したことは否定できない様に思う。IT隆盛の時代。携帯電話やパソコンが子供達に与える悪弊が論議されている。一方で朗読することが、人間の体や心に及ぼすポジテイブな影響を著者は実証的に論じるのである。僕に言わせれば、「手書き」することに効用なんかも論じられてもいいと思う。

山かげは 日暮れ早きに 学校の 
まだ終らぬか 本読む声す     若山牧水

 房総半島の先端部にある、わが小学校は北西側に急峻な山を背負い、夕日はその山に沈んでいった。この歌の情景と自分自身の小学校での記憶が重なる。また、この歌を憶えていて諳んじられるのは、小学校で朗読させられたことに由来する。
 中学校時代の恩師M先生は教科書の短歌や俳句数十首をすべて暗誦することを、定期試験に出題すると恐喝することにより、僕らをして答案用紙に書かせしめた。お陰様で同じ牧水の「白鳥は 悲しからずや」や「幾山河 越え去り行けば」なども忘れ得ない。鉛筆を持って書くことも、やはり記憶中枢を刺激するらしい。想えばM先生は卒業式で、名簿を一切見ずに、僕ら全員の氏名を呼んでくれた。40人の生徒の氏名を誤りなく記憶することは厄介であったと思う。学校での日常で氏名(フルネーム)を使うことは無いのだから。ひょっとしたら、M先生は僕ら生徒全員の氏名を呼びながら、僕らひとりひとりの生徒との思い出、記憶を反芻されていたのではないか。今になって、そんなこと想う。

 先日書店にて立川談四楼著「声に出して笑える日本語」という本をつい買ってしまった。その本を片手に近くの食堂でカツ丼を注文し、読み始めた。ところが、なるほど、声を出して笑わざるを得ず。声を出して笑うことを差し止めざるを得ず、本を閉じざるを得ず。この本には以下のような愉快なことが書いてあったのだ。

 大惨事といっていい大事故、ヘリや警察や自衛隊までが出動する事故現場より生中継。女優から転身した女性レポーターは「ご遺族はかなしみのズンドコに沈んでいます。謹んでご冥福をお祈りいたします。」と結んだ。その直後テレビのCFが入る。アニメが映り、そこへ三木のり平のセリフ、「おかずは桃屋のハナラッキョ」
まあ、女性レポーターが「どん底」を誤って「ズンドコ」と言っただけのことなのだが、その後に「桃屋のハナラッキョ」CFが入るのが何とも可笑しい。確かにこのCFも含めて、大事故と呼ぶに値する。
 さらにもうひとつ、やはり女性アナウンサーが関東近県の一泊旅行を何パターンか紹介した後、「週末はカップルで、ご夫婦で、ぜひイッパツ旅行をお楽しみ下さい」と結んだ。これだけなら、単なる下ネタ、といったところが、流石は落語家の著者、その後の文章が振るっている。「彼女の不幸は生放送であったこと(中略)番組終了後、彼女が頭を掻きむしったことは想像に難くなく、私としては同情を禁じえないが、それにしても思い切ったことを言ったものだ。ありがとう、素晴らしいネタを。」
 さらに、そのすぐ後に、「タレントの松居直美は着物姿の相手に向かい、「素敵なチリメンジャコですね。」と言ったそうだ。」と来る。いやいや参りました。三木のり平や松居直美の顔を知りませんが、、、それでは。また書きましょう。

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