外房捕鯨株式会社

千葉県和田浦の捕鯨会社からのプレスリリースです。

春眠暁を覚えず

 今年の春の連休前半は北方の寒気団が居座り、天気はまあまあだったが肌寒い日が続いた。世間は大連休に浮かれている様だが、僕等は相変らず働いている。5月最初の3日間、金華山近くのこの宿は満杯となる。僕のような長期滞在の安い客が8畳間一室を占拠するのはいかにももったいない。また僕自身この風光明媚な宿でのストイックな生活に少々飽きがきているのも事実である。そこで、僕はこの3日間だけ石巻駅近くの安ホテルに同僚と共に引っ越した。同僚は酒を一切やらない質にて、パチンコ屋にて専ら球体の衝突実験を繰り返していたらしい。僕は専ら小さな飲食店にて食と酒を楽しむ。2日目は仕事が長引き深夜にホテル着ということもあったが、まあそれなりに石巻のシテイーライフを楽しむことが出来た。昨日は早々に仕事を切り上げ、金華山近くの宿に再び引越し。気温が高く、一風呂浴びた後はTシャツ姿。先日物故した井上ひさし著「ブンとフン」を30年ぶりに読んでいたが、いつの間にか寝入っていた。夕刻目を覚ますが、まだ眠い。晩飯もとらず、朝まで寝入ってしまった。
春眠暁を覚えず 処処啼鳥を聞く
夜来 風雨の声
花落つること 知んぬ多少ぞ 
孟浩然

 シテイーライフの疲れもあってのことか、まさに今朝は「春眠暁を覚えず」であった。よく寝た!気分爽快である。久しぶりに6kmの徒歩通勤。朝の気温も幾分高い。鶯を初め、小鳥のさえずりが頻繁に耳に入る。桜は満開。お馴染みの枝垂れの桃花も満開。気温が低かった為開花が遅れ、故に「花落つること」もなし。当地もようやく春を迎えた様だ。
 ここ数日は快晴にて、「夜来 風雨の声」はなかった。が、天気図を見た範囲では、6日から7日にかけて天気は崩れそうだ。わが宿は海岸近くの樹林帯にあり、雨が降り風の吹く夜は、樹林は大いに騒ぐ。この悪天時に折角開いた桜花も桃花も散ってしまうのだろうか、、、、
まあ、それでも夜に強い風雨の声を聞き、翌朝桜花の散った風景の中を歩くのも悪くはない。上記の孟浩然の漢詩を井伏鱒二は以下の様に和訳している。

ハルノネザメノウツツデ聞ケバ
トリノナクネデ目ガサメマシタ
ヨルノアラシニ雨マジリ
散ッタ木ノ花イカホドバカリ

井伏鱒二の訳詩と言えば「花に嵐」が著名であるが、この漢字とカタカナを併用した淡々とした訳詩もなかなか味がある。僕も歳のせいか、こんな淡々として表現形式に惹かれる様になってきた。歩きながら祈る。祈りながら歩く。祈りは我が身を離れ、風に吹かれて上空を漂っているのだろう。ただ歩いていれば、祈っていれば、まあそんなに酷いことはないのではあるまいか。人の世は禍福の渦巻く処。いつか僕の身にも惨禍が降りかかるかもしれぬ。が、その時はその時なりに苦しむか、悲しむしかない。そんな楽観とも諦観ともつかぬ心の容(かたち)が人をして淡々とした行いをせしめるものではないか。こんないい加減なことを考えながら、明日も歩き、祈るとしよう。以上

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