第3回和田浦クジラゼミ開催のお知らせ
恒例の和田浦クジラゼミを今夏は7月30日(土)-31日(日)で実施します。今回よりネイチャースクールと館山市立博物館との共催の形で実施させていただくことになりました。館山市立博物館は旧県立安房博物館所有の房州の漁業関係の沢山の資料を引継ぎ、保管しています。この和田浦クジラゼミは捕鯨・鯨のみならず、房州の浜全般を対象とするもの。益々の発展を希望しています。
なお、今回参加者の受付は下記募集要項の通り、館山市博物館に担当していただきます。受付業務の都合上、電話での受付は7月11日(月)からとなりますので、ご了承下さい。下記募集要項、字が小さくて恐縮ですが、御容赦下さい。皆さんのご参加をお待ちしています。
(記)
第三回「和田浦くじらゼミ」参加者募集要項
テーマ:「沿岸漁村社会と捕鯨業の将来を問い直す」
―映画「The Cove」・妨害される南氷洋捕獲調査・被災した漁村社会を題材に―
(1)開催日時と募集人数(一泊二日)
7月30日(土)13:00から31日(日)午前中まで 40名
(2)参加費:1万2千円(一泊2食+酒代込み。)
宿泊を伴わない参加も可能です。地元の皆さんが電車利用で夕食(交流会)まで参加が出来る様に、プログラムを調整しています。費用については、ゼミ参加費、交流会費、宿泊費と、個別設定します。詳細は以下(9)項をご参照下さい。)
(3)テーマ:「沿岸漁村社会と捕鯨業の将来を問い直す」
―映画「The Cove」・妨害される南氷洋捕獲調査・被災した漁村社会を題材に―
この一年間、日本の捕鯨業界は激震に見舞われました。
昨年夏には和歌山県太地町のイルカの追い込み漁業を動物愛護・海洋環境保全の立場から否定的に描いた映画「The Cove」がアカデミー賞を受賞し、その映画館での放映の是非が社会問題となりました。そして太地には相変わらずシーシェパード等の動物愛護団体の人々が訪れ、太地の漁村社会に暗い影を落としている。テレビ、映画、新聞の報道のあり方、さらには漁業(捕鯨)者の情報発信のあり方が問われています。
また今年の冬には日本の南氷洋鯨類捕獲調査船団が再びシーシェパードの妨害を受け、調査の続行が困難との判断から、中途での帰港を余儀なくされました。加えて鯨肉の市況は在庫が多く弱含み。そこにアイスランド産のナガス鯨の冷凍肉が本格的に搬入され、従来の副産物収入を当てにした捕獲調査の実行が難しくなっています。欧米のメデイアの反捕鯨の論調に変化はなく、日本の国家としての意志が問われています。
さらに3月11日の震災で沿岸捕鯨基地鮎川(石巻市)は津波に洗われ、捕鯨基地・水産加工基地としての機能を完全に喪失、存続の危機にある。しかし政治は迷走し、復旧・復興の議論は遅々として進まない。さらに石巻市等の地域の中核都市が悉く被災した為、ガレキの撤去や産業基盤の整備も進んでいない。この迷走ぶりは、「そもそも漁業に依存する地域の将来を示す青写真は、震災前から存在しないこと。」に由来するのではないか、と疑われています。復旧・復興に取り組もうとする今だからこと、明確な等身大の青写真が必要なのではないか。そう思われます。
以上3つの事象を理解することは、日本の捕鯨を含めた漁業、漁村社会を未来に向けてどう再構築していくか。その青写真をイメージするのに必要なことと思われます。以下の(7)項の通り、3つの講義を軸に参加者全員でじっくりと、でも平易な言葉で討議出来る場にしたいと思います。
(4)応募先:館山市立博物館: 電話0470-23-5212 ファックス0470-23-5213
E-Mail hakubutukan@city.tateyama.chiba.jp
(5)宿泊先(基本的に和田浦駅の近く)
四季の宿じんざ(電話0470-47-2252)他、和田地区の民宿
(6)集合場所:南房総市和田支所 2階 視聴覚室
(住所:千葉県南房総市和田町仁我浦206番地℡0470-47-3111)
(7)具体的なスケジュール
*7月30日(土)13:00から21:00まで
13:00-13:15イントロダクション
13:15-13:50映画「The Cove」の世界を分析する
(外房捕鯨(株)代表取締役社長 庄司義則氏)
13:50―14:00 質疑応答
14:00-14:40 南氷洋捕獲調査とシーシェパードによる妨害活動
((財)日本鯨類研究所調査部部長 西脇茂利氏)
14:40-14:50 質疑
14:50-15:00 休憩
15:00-15:50 沿岸漁業社会の行方―被災した三陸の現況を踏まえて―
(日本経済新聞編集委員 樫原弘志氏)
15:50-16:00 質疑応答
16:00-17:00 全体討議
17:00― 鯨体処理場でのBBQ交流会
*7月31日(日) 正午までに終了
鯨の解体の有無次第であり、流動的ですが、メニューとしては以下を想定しています。のんびりとやりたいと思います。BBQ交流会にて、31日の予定を連絡します。
@日本鯨類研究所の西脇さんの案内による解体作業見学。解体が無い場合は、世界料理研究家 羽熊広太氏(東京海洋大学大学院)による解体画像の解説。
@定置網の水揚げの見学も可。
@和田の漁村集落、農村集落の散策
(8)電車の時刻について
日帰りでも是非、晩の交流会にご参加下さい!(解体場に会場を設定)
クジラとは勿論、房州の海と山の幸を用意します。
(ア)往路:千葉始発 館山発12:05 和田浦着12:31
安房鴨川発12:16 和田浦着12:31
(イ)復路:館山方面最終電車 21:29(千葉行)
安房鴨川方面最終電車 21:17(安房鴨川行)
(9)参加費に関する諸規定
全日程参加費 12,000円
(明細)
*ゼミ参加費(保険料500円を含む) 2,000円
*一泊朝食付宿泊費 5,000円
*交流会(夕食)費(酒代込み) 5,000円
(10)「和田浦くじらゼミ」とは?
地元の捕鯨会社外房捕鯨㈱の庄司義則氏、(財)日本鯨類研究所の西脇茂利氏、成城大学の小島孝夫氏の3名を世話役として、毎年和田浦のツチ鯨の漁期中に、「クジラ」ないしは「捕鯨」に興味を持っている皆さんを和田浦に召集。地元房州の人々を含めた40名程度の少人数のセミナー形式で、クジラのこと、捕鯨のこと、房州の海辺の生活とその歴史を一緒に勉強し、情報・意見交換をする場です。運よくツチ鯨の解体があれば、その現場を「鯨の科学」の専門家である日本鯨類研究所の西脇さんと一緒に見学。夜は鯨の解体場にてクジラや房州の海の幸を酒の肴に、皆で語り合う。我々はそんなざっくばらんな知的空間をボランテイア仲間で創造することを目指しています。
なお、今回よりNPO法人ネイチャースクールわくわくWADAと、館山市立博物館と共催に形で実施させていただく運びとなりました。館山市博物館は旧県立安房博物館を引き継ぎ、房州の海の生活史の関わる多くの資料を保管している博物館です。館山市立博物館に共催者として関与していただくことにより、「和田浦クジラゼミ」のさらなる発展を期していきたいと思います。以上
なお、今回参加者の受付は下記募集要項の通り、館山市博物館に担当していただきます。受付業務の都合上、電話での受付は7月11日(月)からとなりますので、ご了承下さい。下記募集要項、字が小さくて恐縮ですが、御容赦下さい。皆さんのご参加をお待ちしています。
(記)
第三回「和田浦くじらゼミ」参加者募集要項
テーマ:「沿岸漁村社会と捕鯨業の将来を問い直す」
―映画「The Cove」・妨害される南氷洋捕獲調査・被災した漁村社会を題材に―
(1)開催日時と募集人数(一泊二日)
7月30日(土)13:00から31日(日)午前中まで 40名
(2)参加費:1万2千円(一泊2食+酒代込み。)
宿泊を伴わない参加も可能です。地元の皆さんが電車利用で夕食(交流会)まで参加が出来る様に、プログラムを調整しています。費用については、ゼミ参加費、交流会費、宿泊費と、個別設定します。詳細は以下(9)項をご参照下さい。)
(3)テーマ:「沿岸漁村社会と捕鯨業の将来を問い直す」
―映画「The Cove」・妨害される南氷洋捕獲調査・被災した漁村社会を題材に―
この一年間、日本の捕鯨業界は激震に見舞われました。
昨年夏には和歌山県太地町のイルカの追い込み漁業を動物愛護・海洋環境保全の立場から否定的に描いた映画「The Cove」がアカデミー賞を受賞し、その映画館での放映の是非が社会問題となりました。そして太地には相変わらずシーシェパード等の動物愛護団体の人々が訪れ、太地の漁村社会に暗い影を落としている。テレビ、映画、新聞の報道のあり方、さらには漁業(捕鯨)者の情報発信のあり方が問われています。
また今年の冬には日本の南氷洋鯨類捕獲調査船団が再びシーシェパードの妨害を受け、調査の続行が困難との判断から、中途での帰港を余儀なくされました。加えて鯨肉の市況は在庫が多く弱含み。そこにアイスランド産のナガス鯨の冷凍肉が本格的に搬入され、従来の副産物収入を当てにした捕獲調査の実行が難しくなっています。欧米のメデイアの反捕鯨の論調に変化はなく、日本の国家としての意志が問われています。
さらに3月11日の震災で沿岸捕鯨基地鮎川(石巻市)は津波に洗われ、捕鯨基地・水産加工基地としての機能を完全に喪失、存続の危機にある。しかし政治は迷走し、復旧・復興の議論は遅々として進まない。さらに石巻市等の地域の中核都市が悉く被災した為、ガレキの撤去や産業基盤の整備も進んでいない。この迷走ぶりは、「そもそも漁業に依存する地域の将来を示す青写真は、震災前から存在しないこと。」に由来するのではないか、と疑われています。復旧・復興に取り組もうとする今だからこと、明確な等身大の青写真が必要なのではないか。そう思われます。
以上3つの事象を理解することは、日本の捕鯨を含めた漁業、漁村社会を未来に向けてどう再構築していくか。その青写真をイメージするのに必要なことと思われます。以下の(7)項の通り、3つの講義を軸に参加者全員でじっくりと、でも平易な言葉で討議出来る場にしたいと思います。
(4)応募先:館山市立博物館: 電話0470-23-5212 ファックス0470-23-5213
E-Mail hakubutukan@city.tateyama.chiba.jp
(5)宿泊先(基本的に和田浦駅の近く)
四季の宿じんざ(電話0470-47-2252)他、和田地区の民宿
(6)集合場所:南房総市和田支所 2階 視聴覚室
(住所:千葉県南房総市和田町仁我浦206番地℡0470-47-3111)
(7)具体的なスケジュール
*7月30日(土)13:00から21:00まで
13:00-13:15イントロダクション
13:15-13:50映画「The Cove」の世界を分析する
(外房捕鯨(株)代表取締役社長 庄司義則氏)
13:50―14:00 質疑応答
14:00-14:40 南氷洋捕獲調査とシーシェパードによる妨害活動
((財)日本鯨類研究所調査部部長 西脇茂利氏)
14:40-14:50 質疑
14:50-15:00 休憩
15:00-15:50 沿岸漁業社会の行方―被災した三陸の現況を踏まえて―
(日本経済新聞編集委員 樫原弘志氏)
15:50-16:00 質疑応答
16:00-17:00 全体討議
17:00― 鯨体処理場でのBBQ交流会
*7月31日(日) 正午までに終了
鯨の解体の有無次第であり、流動的ですが、メニューとしては以下を想定しています。のんびりとやりたいと思います。BBQ交流会にて、31日の予定を連絡します。
@日本鯨類研究所の西脇さんの案内による解体作業見学。解体が無い場合は、世界料理研究家 羽熊広太氏(東京海洋大学大学院)による解体画像の解説。
@定置網の水揚げの見学も可。
@和田の漁村集落、農村集落の散策
(8)電車の時刻について
日帰りでも是非、晩の交流会にご参加下さい!(解体場に会場を設定)
クジラとは勿論、房州の海と山の幸を用意します。
(ア)往路:千葉始発 館山発12:05 和田浦着12:31
安房鴨川発12:16 和田浦着12:31
(イ)復路:館山方面最終電車 21:29(千葉行)
安房鴨川方面最終電車 21:17(安房鴨川行)
(9)参加費に関する諸規定
全日程参加費 12,000円
(明細)
*ゼミ参加費(保険料500円を含む) 2,000円
*一泊朝食付宿泊費 5,000円
*交流会(夕食)費(酒代込み) 5,000円
(10)「和田浦くじらゼミ」とは?
地元の捕鯨会社外房捕鯨㈱の庄司義則氏、(財)日本鯨類研究所の西脇茂利氏、成城大学の小島孝夫氏の3名を世話役として、毎年和田浦のツチ鯨の漁期中に、「クジラ」ないしは「捕鯨」に興味を持っている皆さんを和田浦に召集。地元房州の人々を含めた40名程度の少人数のセミナー形式で、クジラのこと、捕鯨のこと、房州の海辺の生活とその歴史を一緒に勉強し、情報・意見交換をする場です。運よくツチ鯨の解体があれば、その現場を「鯨の科学」の専門家である日本鯨類研究所の西脇さんと一緒に見学。夜は鯨の解体場にてクジラや房州の海の幸を酒の肴に、皆で語り合う。我々はそんなざっくばらんな知的空間をボランテイア仲間で創造することを目指しています。
なお、今回よりNPO法人ネイチャースクールわくわくWADAと、館山市立博物館と共催に形で実施させていただく運びとなりました。館山市博物館は旧県立安房博物館を引き継ぎ、房州の海の生活史の関わる多くの資料を保管している博物館です。館山市立博物館に共催者として関与していただくことにより、「和田浦クジラゼミ」のさらなる発展を期していきたいと思います。以上