外房捕鯨株式会社

千葉県和田浦の捕鯨会社からのプレスリリースです。

6/21 地元の小中学校での授業のこと等

  本日6/21も海況悪しく、船は操業していません。従い明日22日(金)の解体はありません。恒例の初漁祭、即ち和田地区の2つの小学校の5年生児童(25名)の見学会は来週に順延されることになりました。この行事を「和田町鯨食文化研究会」の皆さんと始めてから早10余年。立ち上げの際にご尽力いただいた研究会の会長は物故されていますが、今ではご子息に会長として、我々の仲間として、ご尽力いただいています。子供達に食べさせる鯨カツやサラダを、鯨の解体時刻に合わせて早朝から準備するなかなか大変な行事ではありますが、子供達の笑顔を見ているとこころが和む。子供達の笑顔のお陰で10年以上も継続出来ているものと言えるかもしれませんね。私自身も今年は小学校で2講、中学校で6講の時間をいただいて「捕鯨の授業」をさせていただいていますが、これも児童・生徒達の笑顔・反応が、授業を継続する上での、大きな力・支えとなっています。
今日はその小中学校の授業のことを以下書いてみましょう。

 和田地区の小学校2校では、5年生の総合学習のテーマを「捕鯨乃至は鯨」と設定し、年間を通して学習しています。まず初めに「生物としての鯨」を日本鯨類研究所の西脇さんを講師に2講の時間を使って学びます。(今年は6/14の実施済。)西脇さんは毎年休暇を取得して、講義をして下さいます。そして初漁の際、児童達は鯨の解体を見学し、研究会や漁協婦人部の皆さんの準備した鯨カツを大いに食べ、私の方から簡単な和田の捕鯨に関する知識について確認します。2学期以降も、調理実習(地元の旅館や料理屋さんが講師となります。)等を行い、実際に捕鯨・鯨に関係のあるお仕事をしている町内の皆さんを訪問したりして、知識を深めます。そして学習の成果を3学期に発表しています。
 私自身は出張が多いこともあり、2学期以降の学習には十分な協力が出来ていないと感じていますが、例えば「児童の為にも会わせた方がいい」といった客人が来た際には都合のつく範囲内で時間をいただいています。外国からの客人では、AP通信・BBC・FZ(フランクフルターアルゲマイネ)の記者が、その他では昨年米国の生物学者が学校を訪れました。米英独はいずれも反捕鯨国であり、彼らは自国の世論及び日本の立場の両方を踏まえて発言してくれますので、児童達の視野に「世界」が入ってくる、といった感覚ですね。また取材を受けたり、意見を述べることにより、「世界に向けて発信する」という体験を持つことにもなります。現代の「困った問題」には概ねプレスの力が関与していまして、慎重に事を進める必要はありますが、うまくいけば1年間鯨を学ぶ児童達に一風変わった体験をして貰えるものと感じています。

  中学校での授業は、当時和田中学校の社会科を担当していたS先生との会話から始まりました。
S先生「鯨を題材に、研究授業をしませんか?」
私「いいですよ。ところで何講使いますか?」
S先生「とりあえず10講。」
私「おおお、凄いですねえ。気合いを入れて一丁やりますか!」
 といった会話がありました。
 10講の授業は当然ツチ鯨漁中に行われ、また当時私は「和田浦くじらゼミ」の立ち上げに苦労していた時期でした。解体作業を途中で切り上げて学校へ行ったり、時には2頭の鯨の解体を抱えて授業を当日朝にドタキャンしたり、と結構激しい生活をしていました。最後の授業を釧路に長期出張する前の9月頃に設定していただき、そこで高校時代の級友に再会し、彼が「和田は鯨というテーマがあるからいいよなあ。」と言ってくれた。それでも、一回こうしてやっておけば、翌年からは始まる前に「生徒の為に何を話すか」を少し考えれば、案外楽に進めることが出来ます。
 今年は鯨研の西脇さんに既に6/14に「生物としての鯨の特徴」を、「進化」を絡めて2講を使って講義していただきました。さらに6/18には、私が「房州の捕鯨の現状と捕鯨問題」+「房州の捕鯨の歴史」を2講使って話し、明日6/22の午後に「世界の捕鯨史」+「我が町 和田町を考える」をテーマでお話しし、今年の中学校の授業は終了することになります。明日の「我が町 和田町を考える」でどんなことを生徒達に話そうか、現在思案しているところ。かつてS先生との会話の中で「房州に生徒達が残るように仕向けたい。その為には職・仕事が必要だ。」ということを議論したことがありました。これは極めて真っ当な議論であったと思う一方で、今では「少しでもいいから、これから自らの生を切り拓いていく生徒達の力になるようなことを話せばいいのだ」と達観するに至っています。
 私なりの気持ちとしては、「捕鯨」というテーマを通じて「我が町」を知って貰いたい。自らの足で歩き、或いは自転車で徘徊して、「我が町」を実感して貰いたい。そして房州の捕鯨の歴史を学ぶことによって、我等の祖先がどんな生活をしていたか知って貰いたい。お金というものは、本質的には必要な物品を交換する為の便利な道具であることを知って貰いたい。また房州の捕鯨史を、日本史・世界史の流れの中にシンプルに位置づけ、我等の先祖の立ち位置、我々自身の立ち位置を感じて貰いたい。
 やはり「折角この麗しき房州の地に生まれたのだから、幼少・少年時代に、自らの思考と5感をもって、房州を体感して欲しい。多くの生徒達が高校卒業後、この地を後にするだろう。それまでの間に徹底的に我等が房州を体感して欲しい。そしていずれ、どんな形でもいい、何時でもいい、また房州へ戻ってきて欲しい。」そんな気持ちが強いですね。時間がないので、最後は走り書きの如きものとなりました。今日はこれにて執筆終了。また書きましょう。

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