外房捕鯨株式会社

千葉県和田浦の捕鯨会社からのプレスリリースです。

本日8月27日の解体作業をもって、平成24年度の和田浦ツチ鯨漁は終了しました。

 本日8月27日の解体をもって平成24年度の和田浦ツチ鯨漁は終了しました。今年も何とか捕獲枠を消化し、事故もなく過ごすことが出来まして、まずはほっとしています。またこの仕事の遂行上、今年も多くの皆様のご厚情・ご協力をいただきました。こころより御礼申し上げます。

 船の方は早速本日午後に宮城へ向かいました。9月には早々にも釧路に向かう予定です。宮城の従業員は解体場の整理・撤収を行った後、帰郷します。そうそう、今日は日本鯨類研究所の西脇さんにお会いしましたが、「第四回和田浦鯨ゼミ」の総括をまだ書いておらず、追って別途書きましょう。

 毎年のことですが、こうして漁を終えてみると、ちょっとした感慨を覚え、雑多な想いを散文詩の形式で書いてみました。この夏の記念に以下掲載させていただきます。いろいろとお世話になりました。またお会いしましょう。


和田浦の夏の終わりに
東洋の片隅の この島国の夏は
その上空で 北の寒気と南の暖気がぶつかり合い
暖気が上昇して冷やされて凝結し 
雨を降らすことから始まる

ここ和田浦の鯨取りの夏も この時期に始まる
初漁の鯨の解体には 地元の子供達が集う
解体場では 子供達の歓声と悲鳴が飛び交う
雨が降っていても 子供達は元気だ

やがて南の高気圧に この列島が覆われる頃
和田浦の鯨取りは 盛漁期を迎える
群青の海は凪ぎ 毎日の様に鯨が揚がる
旗船の合図で 伊勢海老漁の小船が一斉に出港する

真夏の強い光が 黒い鯨体と解剖員の背中を差し射る
解体場全体が 熱暑に包み込まれる
鯨取りと魚屋の威勢のいい掛け合いが響く
多くの見学者が訪れ 解体作業を神妙に眺めている

お盆が過ぎれば 漁も終盤だ
相変わらずの暑さだが 日差しは幾分やわらかだ 
青い海には時として白波が立ち 解体場には涼風が通う
黄昏時の港の風物は 心なしか茶色がかった陰影を帯びる
見学者の数は減り 和田浦ビーチの人影はまばらである

今年もかくして 鯨取りの夏が終わった
思えば昨年も一昨年も同じ風に夏を終えた様に思う
夏の漁の無事を喜びつつ 逝く夏を惜しむ様な複雑な気持ち
その感覚も同様だが この場所で過ごした日々の記憶が
ゆっくりと心の中に沈殿し 幾重もの層を成していく
同じと言えば同じ夏 違うと言えばそれぞれの夏
それぞれの夏の日々ということだろう

これから秋の雨が降れば 残暑は去り 日差しはやわらぎ
房州の田の畦を 彼岸花が紅色に彩る
和田浦の夏の漁に従事した鯨取り達は
ある者は和田浦に残り ある者は故郷の宮城に帰り
そしてある者は残暑なき釧路に赴く

激しき夏を無事に過ごせたことに安堵しながら
この夏の日々にそれぞれの心に沈殿した記憶の層により
少し変成した己が心に向き合いながら
その土地々々の秋を過ごすことになる

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