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外房捕鯨株式会社

千葉県和田浦の捕鯨会社からのプレスリリースです。

明日6月10日の解体はありません。

 本日6月9日は、船は操業していません。従い明日10日の解体はありません。これより徐々に天候は悪化。南方から日本列島に進んでくる台風の影響が徐々に出てきそうです。6月上旬の台風?僕の子供の頃は台風は田が黄金色に染まる米の収穫前後(9月頃)のものでした。この夏の仕事をしていく中で、7月下旬に南からゆっくりと進んでくる台風の影響で1週間以上捕鯨も定置網も漁が出来ず苦しい思いをしたり、捕獲枠を残しながら「台風の影響で天候回復の見込み無し」と判断してお盆明けの操業を断念したり、といった経験をしました。ただ過去に6月上旬の台風の記憶はなく、驚かされます。尤も今年は操業開始日から捕獲が連続し、都合5頭の捕獲が出来たので、気分的に楽ですね。

今日は午前2時半現場集合で1頭解体しましたが、こんな非常識な時間帯の作業にも拘わらず、旧千倉町の白間津の大祭(国指定重要無形文化財に指定)の元締Sさんご夫妻の来訪を受けました。この大祭では、僕の覚束ない記憶に拠りますと、大祭は10世紀頃に白間津に建てられた日枝神社のお祭で、何でも神様が(小学生の年齢の?)男子に乗り移るらしい。その巫女ならぬ巫男(?)に選ばれた男子は、大祭の前は定められた清きものしか口にせず、大祭の準備をするらしい。そして、その大祭の饗応にツチクジラの尾羽(一般に「さらしくじら」乃至は「オバユキ」と呼ばれます)をふるまう習慣があるそうです。Sさんご夫妻は大祭の前年になると当社にツチクジラの尾羽を買いにこられ、1年間それを塩蔵し、翌年の夏にの大祭時にそれを調理してふるまわれています。

 Sさんご夫妻と親しくなったのは、ここ8年ほどのこと。その頃からツチの尾羽原料をささやかながら当社から贈呈させていただきたい旨申し上げ、受け入れてもらっています。尤もその後にSさんからアワビ等を頂戴したりして、かえってご負担をかけてしまったと感じることもありましたが、、、。

 この大祭でツチの尾羽が使われることになったのは、恐らくは大正初期に白浜の乙浜にて東海漁業がツチを対象とする捕鯨を始め、Sさんの家系はその漁労長(砲手)を務めていたことに由来するのものと聞いています。そしてこの東海漁業という会社は、江戸期の勝山の醍醐新兵衛の鯨組や日本水産業の近代化に大きな貢献した関沢明清の流れを汲む会社です。当社の創業は戦後のことで、東海漁業から3隻に捕鯨船の譲渡を受けたことから始まりました。そういった意味で、この乙浜の捕鯨は当社の事業の大先輩にあたり、白間津の大祭でのツチ尾羽の使用はその歴史に由来するもの。房州捕鯨の歴史が育んだ大祭に、ささやかながらも関係を持てることは僕にとってはとても嬉しいことです。来年はSさんのお孫さんが「巫男(?)」の役割を務められる由。僕はこの大祭を見たことがないので、来年こそは万難を排してお邪魔したいと考えています。

 そう言えば、勝山の夏祭には友人のYさん宅にお邪魔する形で、拝見したことはありますが、残念ながら浮島へ船で向かい際に「鯨唄」が歌われる場面に立ち合ったことはありません。これも何時か「万難を排してお邪魔」せねばなりませんね。

 それでは。また書きましょう。


 

 

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