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外房捕鯨株式会社

千葉県和田浦の捕鯨会社からのプレスリリースです。

雨天なり。

 今日の網走は久しぶりの雨天。静かな涼しい朝を迎えています。内地では自転車並みの低速台風の通過で大騒ぎではありますが、、当地はオホーツク海という閉鎖海域沿岸の街なので、全く別の気象です。知床の連山と千島列島が壁となって、太平洋の台風由来の大波・大風を防いでいる様ですね(一方釧路は太平洋岸の街なので、その影響を受けます)。職場からは海の向こうに知床の山脈を望めますが、齢18の僕が札幌の大学に入学する前の3月、二つ玉の低気圧が知床半島を通過して豪雪と強風をもたらし、同山域にいた登山者を襲い、大きな遭難事故を引き起こしました。今こうして網走にて毎日天気図と睨めっこをしていますと、この地域の地形としてそれに由来する気象動向が実感として理解できるような気がしますね。「オホーツク海の静穏は知床の山脈に拠る」。そんな感を強くしています。

 それにしても、今夏既に数回内地を襲った台風。その被害もさることながら、その頻度に驚かされます。本来房州のツチクジラ漁は梅雨明けからお盆までが伝統的な(?)漁期ではありますが、今年の場合は6月に一度台風の影響を受け、7月には台風が2回。さらに8月は長期間に渡り台風の影響を受け続けているのが実態ではないか?尤も捕鯨船は7月下旬からオホーツクにおり、その影響を受けていませんが、、、。いずれにせよ、南方海域の高水温は定着化しており、水温が高ければ確実に台風が発生する。台風の影響が出始めれば、捕鯨船は1週間の単位で働けない。確かにここ5年程の期間、僕の記憶では7月下旬以降に台風の影響で働けなかったことは何度かあったし、8月のお盆過ぎ至っては捕鯨船が働ける海況にあったことは一度もなかった様な気がする。どうやら仕事上「8月は台風の季節」と見做しておく方が無難なのではないか?そんな気がしています。引き続きこの8月の内地の気象を注視していきたいと考えています。尤も人間(捕鯨船)にとって都合のいい時期にツチクジラがいてくれるとは限りませんが、、、。

 僕の幼少時の「台風」の印象は、田が黄金色に色づく9月頃、或いは稲藁が田んぼに小屋状に積まれる10月頃のそれでした。故に、台風というものは秋のものであって、時には残暑をもたらすものの、今年の様な連日の猛暑とは無縁なものであった。そうですね、やはり印象としては、どちらかと言えば涼し気なものですね。そのな心象のドンピシャリの井上靖さんの詩を以下紹介しましょう。


「十月の詩」 井上靖 作

はるか南の珊瑚礁の中で 
今年二十何番目かの台風の
子供達が孵化しています   
やがて彼らは石灰質の砲身から
北に向かって発射されるでしょう   
その頃 日本列島は おおむね月明です   
刻一刻と秋は深まり どこかで 
謙譲という文字を少年が書いています


上記の詩に中の「石灰質の砲身」とは南方海域のサンゴ礁を示す、美しい言葉ですね。また「謙譲」という言葉を、恐らくは縁側に薄と団子が供えられた十五夜に、月明りの漏れ入る部屋で、毛筆で(つまり習字の稽古で)少年が書いている風景はとても美しいものと感じます。僕の生家では十五夜は二階の物干し場へ登る台の上に、薄と団子が供えられていたので、どうしてもそのイメージが重なります。山に薄を調達に行くのは子供の仕事でした。尤も秋の植物としては薄よりも彼岸花の方が好きだったかなあ。縁起の悪い花であるのは知っているが、夕暮れ時のあの花のもの悲しい風情は、やはり何とも美しいものと感じていました。

 おっとおっと、少々無駄話が過ぎました。僕の方はオホーツクの穏やかな涼しげな雨天の下、久しぶりにゆったりとした朝を迎えています。移動やら当地での仕事やらで手のつけられなかった残務の整理をぼちぼちと進めていきたいと思います。そうですね、忘れ物を思い出した様に、、、、。それでは。また書きましょう。

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